9月9日(金)に誠之小学校「改築工事」の基本設計について説明会があったので参加してきましたよ。誠之小学校区域は文京区の中で最も人気がありますからね。お客さんからの質問も多いし、このブログも「誠之小・改築」「誠之小・建て替え」で検索して見てくれる方が多いです。
(※説明会は誠之小学校の体育館で開催)
それに今、うちの会社が売主で誠之小のすぐ近くで土地を分譲してるんです。尚更詳しく状況を把握する必要がありますからね。それでは早速レポートします。遠方で来れなかった方もいると思うので参考にしてもらえたらと思います。
この記事の目次
文京区立誠之小学校の改築案(概要)について
①所在地 | 文京区西片二丁目14番6号 |
②用途地域等 | 第一種低層住居専用地域 |
建蔽率60% 容積率150% | |
③建物概要 | 敷地面積:7,837㎡ |
建築面積:約3,000㎡ | |
延床面積:約9,300㎡ | |
構造:RC造、S造、SRC造 | |
階数:地上3階、地下2階 | |
④改築工期(予定) | 基本・実施設計:平成27年12月~平成29年3月 |
改築工事:平成29年度~平成33年度 | |
※当日配布された資料、「文京区役所|誠之小学校改築に関すること」引用 |
誠之小学校「完成予想イメージ」校舎南東からの画
誠之小学校「完成予想イメージ」校舎南西からの画
誠之小学校「完成予想イメージ」東側グラウンド面からの画
新校舎完成の暁には、より誠之小の人気は高まり周辺の土地価格にも影響を及ぼしそうですね。
次に基本設計(配置計画)を見てみましょう。
文京区立誠之小学校の改築案(配置計画)について
今回、誠之小学校の中に初めて入ったけどやはりかなり老朽化が進んでいます。開校して約140年。「人権尊重及び「誠之人道」の精神をふまえ,豊かな心と生涯学び続ける意欲をもち,たくましく心身の調和のとれた人間性豊かな児童を育成する。」を教育目標とする都内でも有名な公立小学校になりましたが、中だけ見るととてもそうは思えません。
子供たちのためにもいち早く建て替えをしてあげるべきですが、色々な問題があるんですよね。まずは重要な工期を見てみましょう。
文京区立誠之小学校の改築案(工事スケジュール)について
●工期スケジュールについて補足です。
【ステップ①】平成29年3月~12月頃を予定
【ステップ②】平成29年12月~平成32年1月頃を予定
【ステップ③】平成32年2月~平成33年3月頃を予定
【ステップ④】平成33年4月~平成33年8月前後を予定
※新学期から新校舎を使えるようにするのが目標
計画の特徴について
●工事期間中の児童への配慮 |
各工事工程で児童と工事車両の動線を明確に分離し、安全に配慮した工事計画とします。 |
●配置計画 |
普通教室は全室南向きとし、低学年棟と中高学年棟を分けることで、広い校庭を確保します。また、校舎の中央には児童の学習拠点、交流スペースとなる誠之ホールとラーニングセンターを設けます。 |
●避難所機能の向上 |
避難所エリアと学校メインエリアを明快に区別し、避難所と学校の共存を可能とします。また、滞在空間は高齢者、乳幼児など、避難所の特性により体育館、特別教室の使い分けが可能な計画とします。 |
●仮校舎について |
仮校舎は、普通教室・特別教室に空調設備を設けるなど、快適な教育環境を確保します。また、エレベーターを設置することで、バリアフリーに配慮するとともに給食の運搬などが円滑に行える施設とします。さらに、仮校舎利用時は体育の授業を近隣施設のグラウンドを借りて実施し、その他広場として仮校舎の一部及び既存プール(夏季以外に既存プールに床を組む)が利用できる計画とします。 |
●自然環境の積極的活用 |
太陽光発電により、再生可能エネルギーを積極的に活用します。また、自然通風や自然採光等など、自然環境を効果的に活用した計画とします。 |
●伝統の継承 |
昇降口の前に校歴ギャラリーを設け、開かれた空間として計画します。また、校庭のイチョウ及びエンジュを残し、校舎及び校庭を整備します。 |
説明会で保護者や近隣住民の方から出た意見や質問について
質疑応答の時間では、保護者や近隣の方から質問や要望など様々出ました。
以下、まとめましたので参考にしてください。
誠之小学校西側擁壁の問題
うちの会社にとっては一番の関心事です。写真と位置を確認してください。
ブルーの点線のところ。住所は白山1丁目。
高さ約6mの擁壁があります。建築年次は不明。それだけ古いってことです。
この道路に面した土地は新たに建築する際、安全条例にかかりRC造か木造で建てたい時は擁壁がもし倒壊しても建物の被害を最小にとどめるために防護壁を作らなければなりません。(※1階の一部をRCにするなどお金もかかるしルールがあくさんあります)
この並び沿いに当社が売主の分譲地があるんです。ご購入いただくお客様にとっては重要な問題なわけです。結論から言うと、擁壁は改修するそうです。参考イメージは上の図の校舎南西からの画を見てください。そして新たに穴を空けて地域利用動線(通用門)を作るそうです。
かなり大掛かりな工事になりますが、ひな壇形状にして植栽も植えられ一新するそうです。
ここからは保護者の方や地域の住民の皆様からでた質問事項です。
埋蔵文化財包蔵地で調査に時間がかかり工期がもっと伸びるのでは?
回答⇒現在、調査中。
仮校舎、教室の広さ、陽当たりなどはどうなのか?
回答⇒日が入るよう設計している(南向き)今使ってる教室と同規模の大きさ。窓も確保する。
実施計画の説明会はいつなのか?
回答⇒まだ未定
校庭はどれくらい広がるのか?
回答⇒現在2000㎡。120mトラックにする予定。
現在飼育・栽培している烏骨鶏や作物はどうするのか?
回答⇒今後も場所を変えて継続して育てていく
工事期間中の体育、運動会の開催場所は?
回答⇒東大をはじめ近隣施設を借りる予定。その他、休み時間などは広場として仮校舎の一部(屋上)及び既存プール(夏季以外に既存プールに床を組む)を利用できるようにする。
工事期間中の安全対策について
回答⇒工事車両(通学路・第一幼稚園の前を通るのか?)、現校舎(仮校舎)の防音対策、避難場所などについては現在も検討中。
≪対策案≫
・音の出る工事と出ない工事を授業時間に合わせて予定を組む
・誘導員を常駐(極力、通学路を通らないルートで工事車両を誘導する)
・二重サッシにする
・仮校舎は新築の校舎と同じ素材(強度のある)を使う
完成後、入学希望者が増えた場合はどうするのか?
回答⇒現状、18学級を想定(多少増やすことは検討している)
まとめ
親御さんが最も心配していたのは工事期間中(仮校舎)授業を受けている時に地震が起きた時の避難場所と工事中の防音(揺れ粉塵等)についてでした。
現状の考えとしては一時避難として「教室」。二時避難として「体育館」とのことでしたが全生徒が体育館に入れるわけもなく近隣住民の避難場所にもなりません。
外に出たとしても限られたスペースしかなく先生も点呼が取れない。
こういった質問には学校側(校長、教育委員会、区役所、設計事務所)も歯切れの悪い回答でした。まだまだ改善の余地がありそうです。
他にも気になる点などあると思いますので、直接窓口に聞いてみるのがいいと思います。
文京区役所|学務課施設係 電話:03-5803-1296
文京区役所ホームページ|誠之小学校の改築に関すること
当サイトでも情報を入手次第、記事をUPしていきます。参考にしていただけましたら幸いです。
区条例で定められている説明会が開催されました。(H29.2.19追記)
日時:平成29年2月15日(水)18時30分より
場所:誠之小学校 体育館
※内容はこちらをご覧ください。(PDFで開きます)
後日、学務課ホームページに掲載される予定
お知らせ看板が設置されました。(H29.5.5追記)
改築工事の様子(2017年11月現在)
改築工事の様子(2021年6月現在)