まだ梅雨明け前の7月中旬、私も「リビオシティ文京小石川」のモデルルームに参加してきました。
思い返せば、同じ場所で約5年前に今や文京区の象徴とも言える「パークコート文京小石川ザ タワー」のモデルルームを見学しました。その時の苦い思い出が、今回の見学と重なり、感慨深いものがありましたね。
さて、モデルルームで話を聞いた結果ですが、私は購入を見送ることにしました。
そう思ってブログで書くことも考えてなかったのですが、、
視聴者さんからこんな相談がありました。
年齢や家族構成、職業、資産背景、購入目的といった重要な情報がわからない状態でお答えするのはとても難しいです。
おそらく、初めてのマンション購入を検討している段階で、定期借地権とはいえ文京区最大規模のマンションに興味を持ち、豪華なモデルルームを見て購入意欲が沸いたのでしょう。そして、自分たちの判断が正しいのか、他の人の評価やリスクを気にしながら、第一期の販売に向けて情報収集をしているのだと思います。
とはいえ、「リビオシティ文京小石川」を購入する価値があるかどうかは、個々の状況によって異なることを理解する必要があります。同じように不安を感じている方がいると思うので、今回は私が購入を見送った理由、SNSや掲示板での情報収集時の注意点、そして購入検討の際に押さえておいてほしいポイントを簡単にまとめました。
個人的な事情が含まれるため、YouTubeではなくブログで書きます。数あるレビューや感想の一つとして、「こんな意見もあるんだな」と参考にしてもらえたら幸いです。
物件の概要や定期借地権についてはすでにご存知の前提で書いていますので、詳細は公式HPをご参照ください。
私が購入を見送った理由
理由は主に3つあります。
理由① 入居時期と家族のニーズの不一致
リビオシティ文京小石川の入居予定時期は2027年3月中旬予定。我が家には娘が一人いるのですが、その年の4月には小学校5年生になります。
子供の成長は早いもので、もう一緒に小石川植物園でピクニックを楽しむ年齢ではなくなります。
娘は現在、私立小学校に電車で通っており、駅から遠いこの場所では通学にかかる時間が増えてしまいます。また、習い事も池袋周辺で行っているため、現居と比べて選択肢が狭まるのが心配です。
妻も同様に勤務先までのアクセスが悪くなります。営業マンにスーパーが併設され便利だと言われましたが、今住んでいるのは駅近で徒歩5分圏内には複数のスーパーやカフェ、飲食店がある環境と比べるとあまりメリットに感じません。
結局、この立地に住むメリットを感じるのは会社に近くなる私だけなのです。
理由② 市場環境の変化
公式HPが公開される前からこのマンション計画を知っていた方はご存知だと思いますが、既存建物の解体工事（杭抜き工事等）の影響で販売スケジュールが大幅に遅れました。これは私にとっては大きな問題でした。
というのも、私が定期借地権の新築マンションを購入するなら5年又は10年をめどに買い替えを考えます。資産価値が経年で下がりやすくなるため、早めに売却し、次の物件に移る方がリスクを減らせると考えているからです。
リスクを最小限に抑えるためには、取得単価を少しでも下げることが重要です。しかし、現実にはどうでしょうか？
予定価格を見た多くの人は、想定よりも高いと感じたはずです。他の新築物件が高すぎるために安く見える現象が起きていますが、せめて半年前や1年前に販売されていれば、もう少し手頃な価格だったと思われます。
借地権で大規模なプロジェクトだからこそ、価格面で期待していましたが、地代を払うくらいなら、その分資産価値が下がりづらそうな物件に興味を持つのは自然なことです。
同じ肝入りプロジェクトである品川の方は、エントリー数が予想以上に多く、価格調整を行うために販売を後ろ倒しにしたことを聞きました。中古市場でも、直近の成約事例に合わせるものではなく根拠のない強気な価格で売りに出す物件が増えています。
もちろん、気に入って購入する人がいれば問題ありませんが、私は職業柄、懸念点がある物件はシビアに評価してしまいます。
私はあらかじめ定期借地権であればこのラインまでと線引きしていましたので、予定価格を見て諦めがつきました。
理由③ 価値観の変化
私は長年文京区に住み、子育てをしてきた経験から、このエリアの魅力をお客様にも伝えてきました。子供が小学校に入る前に他区に引っ越しましたが、次の住み替え先候補として長年注目していたのが小石川4丁目計画、つまり「リビオシティ文京小石川」でした。
しかし、住まいに求める条件や趣味嗜好、立地の好みといった価値観は、数年の間に大きく変わるものだと痛感しています。
この数年間で多くの物件を見学し、モデルルームを訪れ、建築オプションやインテリアオプションを選ぶ経験を重ねてきました。新築を購入した際の高揚感は確かに素晴らしいものでしたが、数年経つとその高揚感は薄れていき、新築にこだわる必要性は感じなくなりました。
文京区に戻りたいという気持ちは今でもありますが、その理由が次第に薄れてきました。子供をどの小学校に通わせるかの問題は解消し、株高の影響で手元資金が増えたことや、住宅価格の上昇の恩恵を受けて予算が拡大したこと、そして住んだことのない街への興味など、さまざまな要素が影響しています。
年齢を重ねるにつれて、次に買い替える機会が限られてきますし、身体の衰えも考慮しなければならない時期に差し掛かっています。リセール重視の考えで5年後や10年後に売却しなければならないというプレッシャーを感じながら暮らすのは、私たち家族にとっては避けたい状況です。
もし、子供の小学校入学に合わせられるタイミングであれば、あるいは定期借地権であってもこの場所に住みたいという強い思いがあれば、前向きに購入を検討したでしょう。しかし、現在の私の価値観や状況では、他の物件の方が魅力的に映りました。
他人の評価に惑わされないためのポイント
SNSや掲示板の意見は、あくまで「こんな視点もあるんだ」程度に受け取るのが良いです。積極的に購入したい人は、そもそも書き込みしません。また、ネガティブな情報を投稿しているのは、その物件を検討していない人や、あなたとは異なる価値観や状況にある人です。
私の購入を見送った理由を見てもらいましたが、おそらく相談者さんとは状況や求める価値が異なりますよね。
リビオシティ文京小石川は、定期借地権（70年）であるため、万人受けするマンションではありません。この点に抵抗を感じる人もいれば、その価値を見出す人もいます。
定期借地権は、資産価値の維持に対する不安がある一方で、借地権だからこそ手に届く価格で実現できた豪華な共用施設や広々とした敷地を享受することができます。文京区のような希少価値の高いエリアで、こんなに大規模なマンションに住めるのは借地権だからこそです。
例えば、文京区の静かで落ち着いた環境で子育てをしたい人や、この場所自体が気に入っている人、または将来の資産価値よりもマンションの設計や企画に魅力を感じている人にとっては、とても魅力的な選択肢となるでしょう。
特に文京区では、3LDKを求めるファミリー層からの需要が根強いですが、それに応える供給は不足しています。中古物件を狙っても競争率が高く、希望の時期に目当ての物件を手に入れるのは非常に難しいのが現状です。
リビオシティ文京小石川は、その需要に応えるものであり、この立地で新築マンションを購入するチャンスは他にありません。所有権が望ましいのはもちろんですが、借地権だからこそ実現できた企画です。
周りの意見に流されることなく、自分にとって本当に価値があるのかどうかを慎重に検討してください。
どの物件でもネガティブな情報は書かれます。
⚫︎エレベーターの位置が悪い：エレベーターの配置が偏っているという指摘あり。
⚫︎各階ゴミ置き場がない：生活の利便性を求める人にとって、各階にゴミ置き場がない点はマイナス要素。
⚫︎外廊下の設計：外廊下を嫌う人もいます。
⚫︎共用施設が貧弱：敷地に対して住戸数が多いため、ラウンジが狭く感じる。
⚫︎住宅設備が物足りない：他の新築マンションと比べると、仕様や設備のクオリティが平均的で、天井が低い。
⚫︎眺望や日当たりが普通：特に魅力的な眺望や日当たりが期待できないという意見も。
⚫︎駅から遠い：通勤や通学を考えると、駅からの距離がデメリット。
⚫︎価格が高い：定期借地権にもかかわらず、価格が他の新築物件と比べて高いと感じる人がいる。
こんな意見を目にすれば不安になると思いますが、このマンションを購入する価値があるかどうかは人それぞれです。
マイホームなので、あなたや家族が住みたいと思うかどうかが最も重要です。資産価値についても、5年で10%減、10年で20%目減りしたとしても問題ない無理のない資金計画が立てられるなら、文京区においては他よりも優位性があるマンションであることに変わりはありません。
リビオシティ文京小石川に住むと、毎日の生活がどれだけ快適になるか想像してみてください。隣接するスーパーでの買い物、屋上テラスでのリラックスタイム、そして休日には小石川植物園で自然を満喫する。スタディルームでは集中して仕事や勉強ができ、雨の日にはシャトルバスで駅まで楽にアクセスできます。こうした生活は、この物件だからこそ実現できるものです。
私も購入を検討するタイミングが数年早ければ、住んでみたかったマンションでした。
最後に、もし売主関係者の方がこれを読んでいるなら一言申し上げたいことがあります。定期借地権にはまだ不透明な点が多く、解体が近づいた時期や取り壊しが決まっている際の修繕問題など、さまざまな懸念があります。
そのため、第一期で購入を決断する方々の不安を少しでも軽減するために、ぜひ「予定価格」を再考し、価格を見直していただけることを願っています。
ここに書いた内容はあくまで私個人の考えに基づくものですので、参考程度にしていただければ幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
