不動産3大ポータルサイトで一番反響が見込める媒体はどれですか？

不動産売却を検討中の方からこんな質問をいただきました。

不動産ポータルサイトで一番反響が見込める媒体はどれですか？

それは、間違いなくSUUMOです。

どの媒体に掲載するかはとても重要ですよね。

そこで、不動産売却に際してポータルサイトをどう選ぶか？実際の事例を用いて紹介します。

※この記事の内容は特定の会社の事例であり、他社の反響状況については異なる可能性があります。また、個々の状況や市場の変動によっても変わります。

なぜ、SUUMOなのか？

圧倒的な反響数

こちらは、私の所属する不動産会社が所有者様から直接預かった売却物件の反響データです。過去6ヶ月の間に媒介契約を行い、3つのポータルサイトから10件以上の反響を得た物件を10件選んで集計しました。

この結果を見ると、SUUMOが圧倒的に高い反響を獲得しており、他のポータルサイトと比較してもその差は明らかです。

特定の会社の結果に過ぎないのでは？

上記は、私が働く会社のデータだけを見て得られた結果です。そのため、他の業界関係者や過去に不動産売却を経験した人からは「それって、特定の会社の結果に過ぎないのでは？」という疑問が生じるかもしれません。

というわけで、補足説明します。

不動産ポータルサイトは何を使ってるの？

私が働く会社で契約しているポータルサイトはこの4つです。
SUUMO（250枠）
HOME'S（100枠）
athome（100枠）
Yahoo不動産（20枠）

SUUMOの反響数が多いのは、単に掲載枠が豊富だからじゃないの？

所有者様から預かった委任物件は、4つのポータルサイトすべてに掲載しています。そして、それぞれのサイトに対しては一物件につき一つの掲載枠を使っています。

つまり、SUUMOの反響数が多い理由は掲載枠の多さには起因しないことがわかります。

ポータルサイトによって掲載内容の品質に差があるのでは？

これは私が働く会社のルールなのですが、ポータルサイトに入稿するのは物件を預かった営業担当者です。入稿が完了すると、その内容は物件の所有者様と上司の双方によって精査され、承認された後に公開されます。

確かに、各ポータルサイトが使用するシステムの違いにより、掲載内容の表示方法には多少の差が生じるかもしれません。しかし、全てのサイトに同一の素材と写真を用いていますので、内容の品質には大きな差は存在しないはずです。

SUUMOが提供する有料オプションに多くの広告費を投資しているからでは？

不動産ポータルサイトの主な収益源は不動産会社が支払う広告費です。特にSUUMOでは、物件をより目立たせるための様々な有料オプションを提供しています。

私が働く会社も、より多くの反響を得るためにこれらのオプションに積極的に投資しており、全体の広告費（ポータルサイト）の約80%をSUUMO運営のリクルートへの支払いに充てています。

このように投資することで、他社の物件と比較して目立ちやすく、アクセスしやすい状態になる傾向があります。ただし、これは複数の会社が同一物件を掲載している場合に限った話で、単独で掲載されることが多い委任物件の場合、購入希望者が検索条件に合わせて物件を見る際には、オプションの有無は大きな影響を与えません。つまり、オプション契約はある特定の状況下でのみ物件の目立ちやすさに寄与すると言えます。

物件種別や価格帯によって、反響数に差は生じるか？

それでは、↑の集計結果をもう少し詳しく見てみましょう。

集計結果が過去半年間の10件の物件に限定されているため、サンプル数が少ないと感じるかもしれません。しかし、実際には、3つの主要なポータルサイトから均等に反響を得られることは少なく、過去のデータをさかのぼって見ても、SUUMOからの反響が他のサイトに比べて多い傾向にあります。

まとめ

以上の理由から質問に対しての回答は「SUUMO」となりますが、他の媒体の価値を否定しているわけではありません。

HOME'Sやathomeなど、他のサイトで物件情報を検索する人々も多くいます。

最も重要なことは、所有者様からお預かりした貴重な物件を、最良の条件で購入してくれる方に繋げることです。

これを実現するためには、できるだけ多くの潜在的な購入者に物件を見てもらうことが不可欠です。その意味で、複数の掲載媒体を活用することは非常に価値があります。

実際の売却プロセスでは、最初の問い合わせで成約に至ることもあれば、多くの反響があるにも関わらず成約まで時間がかかるケースもあります。私たち不動産業者の役割は、掲載後も継続して改善と工夫を重ね、最適な買い手を見つけ出すことです。

今回、事例に挙げたデータは文京区および近隣エリアに限定されているため、他のエリアでは異なる結果が出る可能性があります。そのため、物件の売却活動をする際には、どの媒体が最も効果的かについて不動産業者と相談し、質問することをお勧めします。

今後も売却に関連する様々なテーマを記事にしていきますので、参考にしていただければ幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。