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不動産業界(売買)で10年以上の経験がありますが・・
今回の経験は初めてでした。

◎契約日当日、重要事項説明でキャンセル

売買の営業マンでそれなりの経験がある人だったら、少なからず経験はあると思います。

当日、キャンセルとなると売主を含めて関係者に迷惑をかけることとなり
今後の付き合いにも影響(信用力低下)します。

営業担当はそうならないためにも、お客様へ事前にリスク説明・資金計画・購入意思の確認と
安心・安全に取引できるようプロとしての仕事をしなければなりません。

私は宅地建物取引士として、担当営業より依頼され、今回の契約に立ち会い
この時初めてお客様に会いました。
考えられるリスクについては、事前に説明し、了承しているものだと思っていました。

◆宅地建物取引士とは?
宅地建物取引士/略称:宅建士とは、宅地建物取引業法に基づき定められている
国家資格者であり、宅地建物取引業者が行う、宅地又は建物の売買、交換又は貸借の
取引に対して、購入者等の利益の保護及び円滑な宅地又は建物の流通に資するよう
公正かつ誠実に法に定める事務(重要事項の説明等)を行う、不動産取引法務の専門家。
※参考元:ウィキペディアより

◎そもそもなぜ、キャンセルになったのか??

※冒頭の写真をご覧ください。
ここは文京区のとある住宅地です。
前面道路は文京区管理の42条2項道路(公道)です。

◆42条2項道路とは?
建築基準法42条第2項に定められていることから、一般的に「2項道路」と呼ばれており
みなし道路ともいいます。
建築基準法では、原則として幅員が4m以上ないと道路として認められませんが幅員4m未満
でも建築基準法施行(S.25)前から使われていた既存道路で、かつ特定行政庁が道路として
指定したものは建築基準法上の道路とみなされます。
この2項道路に接した敷地に建築物を建築する場合には、道路の中心線から2m後退した
ところに道路境界線があるとみなされるため、セットバックすることになります。
※参考元:コトバンクより

写真ですぐに気づくと思いますが、お客様が気に入った土地(古家付)の目の前に
東京電力の電柱があり、そして近隣の方を含めたゴミの集積所として利用されています。

【大まかな取引条件】
1.引渡までに既存建物の解体、滅失登記を完了させる(売主負担)
2.値引き交渉有⇒(売主承諾)
3.地中内障害物が発見された場合、取り除いて埋め戻しをする(売主負担)
4.隣地からの越境が発見された場合には解消or覚書を作成(売主負担)

そして、最も重要な「電柱」と「ゴミ置き場」について
重要事項説明書の記載はこう書いています。

◆重要事項説明書より
対象不動産接面道路上には、東京電力の電柱(近隣ゴミ集積所として利用)があります。
移設・撤去をするためには東京電力、文京区、近隣等との協議が必要となり
費用が生じる場合が場合があります。※費用は買主負担
協議が整わない場合には、移設・撤去が行えないことがあることを買主は了承する
ものとする。

◎この事実を契約日当日知ったらどう思いますか?

そりゃあキャンセルしたくなりますよね。
担当者はこの土地を案内したときに、「電柱」と「ゴミ置き場」については移設可能と
説明をしたようです。
お客様は説明を受けて、売主の責任と負担において移設or撤去をしてくれるものだと
理解していました。
そして、契約日当日、私から説明を受けて話が違うとなった訳です。

確かに現地を確認すると、撤去は無理だと思いますが移設は可能と思われる場所です。
セットバックもありますので、自己の敷地内であれば尚更可能性が高いです。
しかし、敷地のど真ん中にある訳ですから建物のプランにも影響しますし
お客様への説明は「移設可能」という一言だけで決して終わらせてはいけません。

【担当者が契約前にやらなければならなかったこと】
1.ゴミ置き場について(清掃局、近隣聞き込み、町内会長に確認)
・何世帯が利用しているのか?
・移設、撤去は可能か?
・協議をする場合の手順、スケジュールの確認等
↑私は事前に重説の内容を見て担当者に調べさせました。
2.東京電力の電柱について(東京電力、文京区、近隣に確認)
・事前調査の依頼
・スケジュールの確認
・費用の確認等

売主側は「現況渡し」という条件で、値引きを了承しました。
上記の1.2については現時点で、確実に移設・撤去、時期の約束をすることはできません。
そのため契約書、重要事項説明書では上記の説明書きで買主に了承してもらうことが
条件でした。

今までの経験上、東京電力の事前調査は第三者でも依頼することは可能ですが
年度末ということもあり依頼しても数週間かかる可能性があります。
費用については、公道なので文京区と折半になるでしょう。

経験上のことをお客様に説明はしてもいいですが、費用負担のことや最悪、移設・撤去が
行えない可能性があることや時期について理解をしてもらう必要があります。
リスクについて納得してもらった上で、申込をもらわなくてはいけません。

今回の件は、営業担当者の説明責任を果たしていないことが全てです。
買主様、売主側には大変迷惑をかけてしまいました。
二度とこのようなことがないよう再発防止に努めます。

読者の皆様に参考にしてもらえるよう近々、土地を探す時の注意事項をまとめたものを
記事にしたいと思います。

◎最後に・・・。

親切な業者であれば事前にネックになりそうなことは事前調査・対策を考えた上で
物件を売りに出しますので販売する際の区画図は以下のようになります。
c93b89758f002e036df77243989bf8ac 気に入った文京区の土地の目の前に電柱やゴミ置き場があった場合
うちも物件の企画段階で、電柱やゴミ置き場については動きます。
我々はお客様が安心・安全に物件を購入できるようにするのが仕事ですからね。
今回、担当者には良い勉強になったでしょう。

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