大雨警報
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昨日の17時くらい。突然、スマホからアラームが鳴り、一斉に社内で響き渡った。「何事??」と思ったら、台風21号の影響で大雨警報が出た後、文京区に「避難準備・高齢者等退避開始が発令」された緊急速報メールでした。

まだ台風直撃まで早いし、外を見ても普通に強い雨が降っているなぁという感じだったので、会社のみんなも「避難準備」と聞いて驚いていました。

メールをよく見ると、避難準備・高齢者等退避開始が発令されたのは文京区全域ではなく、一部のエリアだということ。その一部のエリアとは、土砂災害警戒区域に指定されている場所。

sediment-disaster 文京区で土砂災害の恐れ!?台風直撃前に来た緊急速報メール

「土砂災害警戒区域」と聞いて、都内に住んでる方はあまりピンと来ないですよね。山の土砂崩れのことだと思うのでは。

意外にも東京では、土砂災害のおそれのある場所は約15,000箇所もあります。順次、基礎調査を実施し、平成31年までに警戒区域等を指定するようです。

文京区で土砂災害警戒区域に指定されてる場所を知っている方はごく僅かでしょう。それもそのはず、文京区で指定されたのは今年の3月の話ですから。(2017年3月13日指定)

緊急速報メールは「地震」「ミサイル」などはありましたが、今回の内容は初めてじゃないかな。いきなり「避難準備」と書かれているのを見ると戸惑いますよね(汗)

これからまた台風は来る可能性はあるので、「土砂災害警戒区域」についてまとめましたので参考にしていただけたらと思います。

そもそも「土砂災害警戒区域」ってなに?

土砂災害防止法とは、土砂災害(がけ崩れ、土石流、地すべり)から区民の生命を守るため、土砂災害の恐れのある地域についての危険の周知、警戒避難体制の整備、住宅等の新規立地の抑制、既存住宅の移転促進等のソフト対策を推進しようとするものです。東京都は、土砂災害防止法に基づく基礎調査を行い、区内15箇所に土砂災害警戒区域、うち11箇所に土砂災害特別警戒区域を指定しました(平成29年3月13日指定)。

どんな場所が「土砂災害警戒区域」に指定されているのか?気になりますよね。みなさんがイメージしやすいよう1箇所現場に行ってきたので、写真で解説します。

場所は「弥生1丁目・2丁目」。グーグルマップで見るとこのあたりです。

文京区弥生2丁目18番と19番の間を曲がりながら西に上るお化け階段があります。

sediment-disaster 文京区で土砂災害の恐れ!?台風直撃前に来た緊急速報メール

階段を上ると住宅地が広がります。

sediment-disaster 文京区で土砂災害の恐れ!?台風直撃前に来た緊急速報メール

↑の写真の左側(方位は西)に黒いフェンスがあるのが確認できると思いますが、その先は「東大球場」があるんです。この位置から東大球場を撮るとこんな感じ。

sediment-disaster 文京区で土砂災害の恐れ!?台風直撃前に来た緊急速報メール

地盤面から見て高さ6メートルくらいでしょうか。擁壁の上に木々があり、その間から薄っすら野球場のネットが見えます。

みなさん想像してみてください。
戸建やマンションに住んでいて、自分の家の敷地の隣地境界線上に↑の写真のように高低差があるとします。大雨や地震が来た時に、擁壁や盛土、木々が倒れて来ないか心配になりますよね。以下写真は土砂災害警戒区域に指定されている箇所の一つです。

sediment-disaster 文京区で土砂災害の恐れ!?台風直撃前に来た緊急速報メール

高低差があり、自分の敷地のすぐ横に擁壁があるというケースは文京区では珍しくありません。23区の中でも坂が多い街としも知られてますしね。指定される場所はまだ増えるでしょうね。

擁壁とは?
崖や盛り土の側面が崩れ落ちるのを防ぐために築く壁。 出典元:weblio辞書

「土砂災害警戒区域」に指定されると、不動産の資産価値が下がる!とか住宅ローンが組めない!とかネット上で飛び交っていますが、そんなことはありません。信憑性のない情報に惑わされないでくださいね。

高低差があるからといってすぐに「危険」⇒「土砂災害」に結びつくわけではなく、そうならないようしっかり対策が行われています。

こういった場所に建物を建築する場合は、基礎をRCにしたり耐力壁を設置したりと構造基準が建築基準法に基づく政令で、土砂災害の原因となる自然現象ごとに定められています。建築費は通常より高くなります。

文京区ではどこが指定されているのか?

※以下の情報は、「文京区ホームページ」「文京区土砂災害ハザードマップ」をまとめたものになります。それでは確認しましょう。

文京区内の指定区域一覧

※区域番号をクリックすると詳細ページへ飛びます。(※PDFファイル)

所在地 区域番号 警戒区域 特別
警戒区域
備考 避難先
大塚5丁目 K001 1 1   青柳小学校
K002 1 1   青柳小学校
大塚2丁目 K003 1 0 所在地の一部は、音羽2丁目 青柳小学校
K004 1 1 所在地の一部は、大塚1丁目・音羽1丁目・音羽2丁目 目白台交流館
大塚1丁目 K005 1 1 所在地の一部は、大塚2丁目 目白台交流館
目白台1丁目 K006 1 1   目白台交流館
関口2丁目 K007 1 1   目白台交流館
K008 1 1   目白台交流館
K009 1 1   目白台交流館
音羽1丁目 K010 1 1   青柳小学校
小日向1丁目 K011 1 1 所在地の一部は、春日2丁目 小日向台町小学校
千駄木3丁目 K012 1 0   文林中学校
弥生2丁目 K013 1 0   第六中学校
湯島3丁目 K014 1 1 所在地の一部は、弥生1丁目 湯島小学校
本郷1丁目 K015 1 0   本郷台中学校
15 11    

退避行動について

※退避行動には、「立ち退き避難」と「屋内安全確保」の2種類があります。

立退き非難とは?避難所や近隣の「より安全な場所」、「高い建物」等への移動

屋内安全確保とは?建物内においてより安全な部屋(2階以上・崖の反対側等)への移動

避難情報と具体的な行動内容について

※土砂災害が発生するおそれがある場合に、区は避難勧告などの避難情報を発令します。避難情報ごとにとるべき行動内容を確認しましょう。

避難情報 行動内容
①避難準備・高齢者等避難開始 ◆高齢者や障碍者など避難に時間のかかる方(要配偶者)とその支援者は避難所への立退き避難を開始しましょう。
◆その他の人は、立退き非難の準備を整え、防災気象情報に注意を払い、自発的に非難を開始することが望まれます。
②避難勧告 ◆避難所へ速やかに立退き非難を開始しましょう。
③避難指示(緊急) ◆災害が発生していてもおかしくない極めて危険な状況です。未だ避難していない人は、避難所へ至急避難してください。
※立退き非難がかえって命に危険を及ぼしかねないと自ら判断する場合には、屋内安全確保を行ってください。

この表を見ると、昨日(2017年10月22日)の緊急速報メールは①避難準備・高齢者等避難開始のアナウンスだったことが分かりますね。

災害が起きないことを祈るばかりですが、いざ!という時に適切な行動ができうよう備えたいですね。文京区の土砂災害ハザードマップに「災害情報を入手する方法」が記載されていますのでチェックしておきましょう。
sediment-disaster 文京区で土砂災害の恐れ!?台風直撃前に来た緊急速報メール

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