再建築不可ってどんな物件?初心者はダメ!?訳あり物件を解説
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物件情報を見ていると、たまに周辺相場と比較して異常に安い価格の物件を見かけることがありますよね。そうした物件は「事故物件」「再建築不可」だと思います。

前に「事故物件」については解説したので、今回は「再建築不可物件」を特集します。動画でご覧になりたい方はこちらからどうぞ☆

再建築不可ってどんな物件?

再建築不可物件とは?現存する建物を解体して、更地にしてしまうと新しく家を建築できなくなる物件のことを指します。なぜ建築できなくなるのか?

家を建てる時には必ず守らなければならないルールがあります。それは「建築基準法」

建築基準法とは?

国民の生命・健康・財産の保護のため、建築物の敷地・設備・構造・用途について最低基準を定めた法律です。

この建築基準法の道路の規定では、建築物の敷地は「幅員4m以上の道路に2m以上接しなければならない」と定められています。(※一部だが6m道路指定区域の場所もある。)

これを「接道義務」といいます。

建築基準法の道路に接していない敷地や2mに満たない間口の敷地は「接道義務」を満たしていないため一旦更地にしてしまうと再建築することができません。(※都市計画決定されていない区域は接道義務は無い。)

どういう敷地形状が再建築不可になるのか?主に3つのパターンがあります。

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建築基準法の道路とは?

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出典元:新宿区役所HP|建築基準法の道路について

表に記載のある幅員4m以上の道路のことをいいます。
幅員4m未満の道路でも【6】の特定行政庁が指定したものは建築基準法上の道路とみなされます。ただし再建築時には道路の中心線から2m後退して将来的に幅員4m以上にする必要があります。これをセットバックといいます。

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なぜ4m以上と定めているのか?というと「接道義務」についてウィキペディアでこう記載があります。

災害時の避難経路の確保や、消防車や救急車などの緊急車両が接近する経路を確保することが目的。建築基準法では道路はその上空が開放された空間であることを前提としており、敷地と道路が接していることはすなわち、敷地の一部が開放空間と接しているという意味でもある。
実際に建築物を使用する上でも、道路から自由に出入りできるかどうかは非常に重要。接道義務によって、その敷地は最低一箇所以上の出入り口を確保することが義務づけられている。

「接道義務」は火災や地震があったとき、幅員が4m以上間口が2m以上ないと消防や救助活動が迅速にできないためこのようなルールが定められているわけです。

今回は詳しい説明は省きますが、「接道義務」を満たしていなくても、周囲の状況や建築計画の内容から「交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がない」と認められ許可を受けることができれば再建築が可能となる場合があります。例えば隣地が公園とかですね。

他にも例外規定はあるので、再建築不可の物件の購入・売却を検討、相続を受けられた方でお悩みのことがあればまずは不動産会社か市区町村の建築指導課に相談されるのがいいと思います。

再建築不可の物件はどれだけ流通しているの?

総務省が「平成30年住宅・土地統計調査」を実施し、敷地と道路の関係についてまとめたものを公表しています。詳しくはこちら

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23区は全域が都市計画区域なので絞って見てみると、住宅数が4,901,200戸
これに対し敷地に接している道路の幅員が2m未満の住宅数が182,700戸
敷地が道路に接していない住宅数が59,900戸です。

この結果から再建築不可の可能性がある住宅数が242,600戸、全体に占める割合は約4.9%です。
幅員が2m未満でも建築基準法の道路としてみなされる2項道路があるので実際はもっと少なくなると思います。

意外と「再建築不可」の物件は多いと思われたのではないでしょうか。

そもそもなんで再建築不可の物件が存在するのか?は建築基準法が制定されたのが昭和25年(1950年)、都市計画法は昭和43年(1968年)です。

これ以前に建てられた家の中には接道義務を満たしていない物件が多いということですね。

どこまでリフォームできるの?

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住宅の居住性や安全性を維持するためには定期的な修繕が必要です。再建築不可の物件の多くは築年数が30年以上と古いので、購入を検討する方は大規模なリフォームが前提です。

再建築不可物件でもリフォームは可能ですが・・「建築確認が必要ない範囲」であればです。

建築確認とは?

増改築を含む一定の建築物を建築する時に、建築計画が法令で定めている基準に適合しているか?工事前に行政に確認を受ける行為です。建築確認をパスしないと工事に着手できません。

建築確認が必要な建築物はこちら▼

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建築基準法では建築物は第一号から第四号までに分類されています。再建築不可の物件の多くは「第4号建築物」です。

建物の構造は木造で2階建て。延床面積は200㎡以下。第1号から第3号の建築物は「大規模の修繕・大規模の模様替」をする際には建築確認が必要ですが、「第4号建築物」は基本的に建築確認は必要ありません。

建物を半分以上壊してリフォームすることを、「大規模の修繕」「大規模の模様替え」と呼びます。

大規模の修繕とは?

大規模の修繕とは、修繕する建築物の部分のうち、主要構造部(壁、柱、床、はり、屋根又は階段)の一種以上を、過半にわたり修繕することをいいます。 修繕とは経年劣化した建築物の部分を、既存のものと概ね同じ位置に概ね同じ材料、形状、寸法のものを用いて原状回復を図ることをいいます。 

大規模の模様替とは?

大規模の模様替えとは、模様替えをする建築物の部分のうち、主要構造部(壁、柱、床、はり、屋根又は階段)の一種以上を、過半にわたり模様替えをすることをいいます。模様替えとは、建築物の構造・規模・機能の同一性を損なわない範囲で改造することをいいます。一般的に改修工事などで原状回復を目的とせずに性能の向上を図ることをいいます。

再建築不可の物件は、増築や改築はできませんが、大規模な修繕や大規模な模様替えは可能ということです。

しかし、すべての物件でできる!というわけではありません。
そもそも再建築不可の物件は築年数がかなり古いです。そして多くは「既存不適格建築物」です。リフォームするならば耐震性・耐火性・断熱性も気になりますよね。

規制がどこまで及ぶのか?を考える必要があるし、隣地の問題・足場が組み立てられるか?私道の通行・掘削の問題をクリアしなくてはならないのでハードルが高いわけです。自治体によってルールが異なる場合もあります。

なので、物件によってどこまでリフォームできるか?は諸条件で変わるので、購入を検討する際には再建築不可物件の施工実績が豊富な会社に相談するのがいいでしょう。

誰が買うの?メリット・デメリット

非常にクセが強い物件なので、「誰が買うの?」と疑問に思う人がいると思います。

再建築不可の物件を購入する最大のメリットは「価格」です。

多くの物件は相場の半値以下。場所や諸条件によっては相場の1~2割の価格で販売されることもあります。土地の評価額が低いので固定資産税・都市計画税も安いです。

なので、相場よりも安く買ってリフォームして貸家にしたいと思う人がいるわけです。物件価格が安いわけですからリフォーム費用をいれても、利回りが高くなります。また、昔ながらの古民家をリフォームして住みたいと思う人もいますよね。

再建築不可物件のメリット

そして、再建築不可の物件は将来的に資産価値が跳ね上がる可能性もあります。どういうことか?こちらの図をご覧ください。

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例えば再建築不可のAの土地を相場の2割の価格で買えたとします。
タイミングよく接道義務を満たしているBの土地かCの土地を買うことができれば、間口が広がり再建築可能になるので相場価格で売却することが可能になります。

ただネット上に販売されている再建築不可の物件はすでに隣地の方とは交渉して「買い取り不可だった!」というケースが多いので、気になる物件があった場合は問い合わせして、隣地の地権者との関係や交渉の有無、経緯を聞いてみてください。

再建築不可物件のデメリット

再建築不可の物件は多くの場合、一般の住宅ローンの利用ができません。借りれるのはノンバンクが主となり、金利は安くても3%台です。フルローンも難しいため購入対象者が限られます。

再建築不可の物件を自分から壊して更地にする人は少ないと思いますが、地震や火災で消失してしまう可能性もあります。

建物が建っていれば、リフォームを前提に購入してくれる人はいますが更地になってしまったら売却は非常に難しくなります。使い道は資材置き場やバイク置き場、家庭菜園くらいしか活用方法がないからです。更地になると固定資産税・都市計画税も上がります。

この場合、運よく隣地の人が土地を広げる目的で買ってくれればラッキーですがなかなか難しいでしょう。

簡単ではありますが、以上が再建築不可物件の特徴になります。参考にしてもらえたら幸いです。

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